こんにちは。
Graging Toolsです。
わたしたちは、本革製品の良さを知ってもらいたくこのブログを更新しています。
これまでは、革の特徴やトラブルに対するメンテナンスなどを中心に紹介してきましたが、鞄を作るために必要な道具について
わたしたちを知ってもらうための第一歩として、革製品を作る際にどんな道具を使用しているのかを紹介してまいります。
道具といってもたくさんの種類があるので、この記事では初級ということで基本的な道具について説明していきます。
ぜひ、最後までお付き合いいただけたら幸いです。
******目次
○革包丁
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まずは革を切ることができなければ話になりません。
革は大きな1枚を使用するため、作るものの形に裁断していかなければなりません。
ただ、革包丁で生地を裁断するのは、高い技術が必要で、簡単に使いこなすのはとても難しい道具の一つです。
同じ形の製品をたくさん作る場合、革包丁で一つ一つ裁断していてはとても手間がかかるため、製品の形が決まったら、【金型】という、大きなクッキー型のような型で、革の裁断を行います。
革包丁は、サンプルの作成や、大きな革を最適なサイズに切るなどの際に使われることが多い道具です。
革製品を作る際、ハンマーで叩くという作業がとても多いのです。カシメなどのパーツをつけるときや、接着面、縫い目を平らにするなど、ハンマーがないと革製品を作ることができないといっても過言ではありません。
革製品にコテを使うイメージなんてないという方がほとんどではないでしょうか。
コテは、革を縫い合わせたあとの糸を切る際に使用します。
「糸なんてハサミで切ればいいじゃない」という声が聞こえてきそうですが、ハサミで切るよりコテで切った方が綺麗に仕上がり強度も増します。
革用のハサミがあり、ちょっとした角などを切るときに使います。大きな面を切るときは金型などで切るのですが、ちょっとした作業には欠かせない、とても大事な道具です。
刷毛は革を貼り合わせるためのノリを塗るときや、コバに塗装するときなどに使います。
まず「コバ」とは、革の切り口、切断面のことです。
革を切った際の切断面は、繊維がむき出しとなり、毛羽立っているため、磨いたり、熱や圧をかけて、きれいに整えます。
その際に、スリッカーやヘラといった道具を使い、美しく仕上げていきます。
カシメとは、革と革を縫うかわりに穴を開けて止め合わせる金具のことでボタンのような見た目です。
革同士をつけるだけでなく、革製品に別の金具を取り付ける際にも使用します。
さまざまなサイズがあり、製品の雰囲気に合うように色にも種類があります。
革製品を作るときにハンマーをよく使うと先述しましたが、革製品を量産するときに一つひとつをハンマーで叩くというのはとても非効率。そこで登場するのがハンドプレスという道具。
このハンドプレスに専用のコマをセットすると、カシメなどを簡単に素早く、美しくつけていくことが出来るので、品質管理上も欠かせない機械です。
カシメなどを取り付けるとしても、まずは革に穴を開けなければいけません。
その穴を開ける道具が「ポンチ」になります。
ポンチには、「丸ポンチ」「ベルトポンチ」「楕円ポンチ」とさまざまな形があり用途が違います。
丸ポンチは、カシメなどを取り付けるときやストラップの穴などのハトメという金具を取り付ける穴を開けるときに使われます。
ベルトポンチはその名の通り、さまざまなベルトによく使われています。
ギボシという金具をはめる際に通常の丸い穴だと通らないため、切れ込みが入るベルトポンチで通りやすくしています。
楕円ポンチは、小さなポケットを作るためやベルトループをつける穴を開けるために使われます。
いかがでしたでしょうか?
革製品を作る際に使用される道具の一部をご紹介いたしました。
まだまだ職人が使う道具はたくさんあって、一度には紹介しきれません。
たくさんの道具や工程を経て、私たちのカバンが生み出されてまいります。
私たちにとって道具はとても大切なもの。
皆さまにとってGrazing toolsのカバンが、人生を楽しむための道具となることを祈っています。
それでは、また。