みなさんこんにちは。
Graging Toolsです。
革製品の魅力や知識についてお伝えしているこのブログ。
今回は、初めての方向けの革選びのポイントをまとめてみました。
「革」と一口に言って色々なものがありますよね。
牛革、馬革、ワニ革…etc。
そこで、まずはそれぞれの革製品の特徴をご紹介したのち、初めての方向けの革選びのポイントをお伝えしたいと思います。
牛革は、最もポピュラーな革素材です。
幅広いアイテムで使用されています。
配給量が多いため、リーズナブルな価格で購入できるメリットがあり、予算に合わせて様々な製品を手に入れやすいと言えるでしょう。
馬革の中でもコートバンは、「革の宝石」「革のダイヤモンド」と呼ばれていて“最高級の革”と評されています。
1頭の馬から採れる量が少ない希少性や、経年変化した時の美しい光沢が魅力の要因です。
ただし、水分に弱く、傷がつきやすいため雑に扱うには不向きの革素材と言えます。
クロコダイルレザーは、ファッション性に優れ、あらゆる皮革の中でもトップクラスに魅力のある製品です。
クロコダイルレザーの強度は牛革の10倍ほどあると言われているので、長期間愛用したい人に好まれるレザー製品です。
経年変化も程よい艶感を楽しむことができます。
パイソンレザーは、クロコダイルレザー同様、エキゾチックな魅力のあるレザーとして有名です。
ワイルドな印象が強くパイソン(蛇)の模様がデザインに影響を与えます。
見た目とは違って、革の質感は柔らかさを感じることができます。
経年変化については、丁寧につかい込んでいくと艶感が増して、アメ色に変わっていく様を楽しむことができます。
ハイブランドに取り入れられることの多いパイソンレザーは、おしゃれ上級者と相性のよいアイテムと言えます。
・豚革(ピッグスキン)
日本ではあまり知られていませんが、欧米では高級皮革として珍重されています。
最近、ハイブランドがピッグスキンの製品を展開し始め、知名度が高まりつつあります。
・羊革(シープスキン)
シープスキンとは、生後1年以上経った羊の革のことを指します。
それより若い羊革はラムスキンと呼ばれています。
シープスキンはムートンブーツで使用されることで知られていて、丈夫さや強度に優れた製品が多く存在します。
・ダチョウ革(オーストリッチ)
オーストリッチ最大の特徴は、クイールマークと呼ばれる羽が生えていた毛穴のあとです。
オーストリッチ皮全体の40%程度しかないため、クイールマークが綺麗に出ているものほど、高級品として扱われています。
ここからは、革選びのポイントを3つご紹介したいと思います。
革製品は、加工の仕方や仕上げ方にも特徴があります。
キズが目立たないものや水に強いものなどについて分けてみました。
革製品を持っていて一番気になるのは、キズをつけてしまうことではないでしょうか。
キズが目立ちにくい革製品のポイントは、以下の通りです。
①型押しの製品のもの
②シュリンクレザー製品のもの
①型押し加工を施している製品は、キズが目立ちにくいでしょう。
型押しとは、凸凹の模様の金属板を、革の表面に熱と圧力を加えて型付けすることです。
キズが目立ちにくい他、長年使い込んだ時の表面変化も現れにくい特徴があります。
②シュリンクレザーとは、鞣(なめ)しの際に革を特殊な薬品につけて、革表面を収縮させてシボが出る加工を施した革のことです。
加工によってぎゅっと密度が高まるので丈夫になり、凸凹していることもあって、キズが目立ちにくくなります。
次のポイントは、水や雨などに濡れた時に、シミになるあるいは、革が弱ってしまうのが気になる場合です。
もし、水や雨に濡れるのが心配な場合は、以下の製品をオススメします。
①ブライドルレザーの製品を選ぶ
②シャーク革の製品を選ぶ
①のブライドルレザーとは、植物タンニンで鞣(なめ)した成牛革にワックスを浸透させて丈夫にし、撥水性を与えた革のことです。
繰り返し蝋を練り込んでいるため、水に強い特徴があります。
馬具に使用するために開発された革なので、その強度は折り紙付きです。
②シャーク革は素材的に水に強い性質があります。
鮫は体表に毛がないので毛穴がありません。
そのため水が染み込む心配がないのです。
ポイントは希少性でしょうか。
シャーク革の製品はあまり見かけませんよね。
最近では、撥水加工を施した特殊な革も増えてきています。
確認してみてくださいね。
革は長く使えば使うほど表情の変化が楽しめる製品です。
その経年変化をより楽しみたい方は、ヌメ革はいかがでしょうか。
ヌメ革は、革の個性とエイジングが楽しめる革と言われています。
ヌメ革とは、植物のタンニンを使って鞣(なめ)し、型押しなどの表面加工をほとんど施さずに仕上げた革のことです。
時間をかけてじっくりと鞣(なめ)されているため、革の繊維が締まっているので丈夫で切れにくい特徴があります。
使っていくうちに持ち主の手に馴染んだ形になっていくので、経年変化を楽しみたい方にはもってこいの革です。
革を使う際に気になるポイントを3つに分けて、それぞれオススメの革製品をピックアップしてみました。
革製品にはそれぞれ特徴があり、加工の仕方次第でキズが目立ちにくかったり、水に強かったりとメリットが変わってきます。
また、革素材自体にも、丈夫なものからデザイン性が魅力のものまで様々です。
ぜひご自分の好きな手触り、質感とともに、革選びの際のお役に立てていただけると幸いです。