【知らなきゃ損!】夏場の革製品の最適な保管方法

みなさんこんにちは。

Graging Toolsです。

このブログでは、革の魅力やお役立ち情報、革製品について色々発信しています。

今回は、ぜひ知っておいて欲しい「夏場の革製品の保管方法」をお伝えします。

 

みなさんは普段どのように革製品を保管していますか?

革製品を愛用していらっしゃる方なら、使う前にはブラッシングをするし、クリームもつけている、という方が多いと思います。

では、使わない時はどうでしょうか?

夏場は革製品の活躍があまりない時期。

実に革トラブルのおよそ3割が、保管中に起こると言われています。

革には適した保管方法というものがあるのです。

これを知っておくと、より革のエイジングを楽しむことができますよ。

 

 

************目次

 

◎夏場の革トラブルについて

   ⚪︎湿気は大敵

   ⚪︎カビを防止

 

◎革製品別の保管方法

   ⚪︎財布

   ⚪︎バッグ

   ⚪︎ベルト

   ⚪︎靴

 

◎カビがついてしまった時の対処法

 

◎まとめ

 

**********

 

 

◎夏場の革トラブルについて

 

⚪︎湿気は大敵

 

冬の湿度は平均50%なのに対し、夏場は70~80%にまで上がります。

革は水濡れや湿度に弱いため、きちんとした保管をしなくてはカビやニオイ、型崩れ、虫食いなどのトラブルに見舞われます。

クローゼットに長期間保存する場合は、月に1度はクローゼットを解放して換気をしましょう。

乾燥剤を使用したくなりますが、ゼリー状の乾燥剤でも、万が一触れると革が固くなる、収縮するなどの原因になりますので、あまり使用しない方が無難です。

もし使用する場合は、革製品から離れた場所に設置してください。 

 

⚪︎カビを防止

 

湿気の多い日本の夏は、カビの発生が革にとって一番困る要素です。

カビは、埃と同じで空気中に存在します。

そのカビが様々なものに付着し、発育条件が整えば一気に繁殖します。

主に温度が25℃~30℃、湿度が80%以上の環境で栄養素があれば増殖すると言われています。

この環境をできるだけ排除することも大切ですが、もう一つ、カビの栄養となる植物タンニンや油脂も油断できないカビの要因です。

例えば、皮革用クリームもカビの栄養となりますし、手の脂が革に残っている場合も注意が必要です。

では、どのような処置をして保管するのがベストなのでしょうか。

次に、革製品別の保管方法をみていきましょう。

 

 

◎革製品別の保管方法

 

⚪︎財布

 

「縁起の良い日に使い始めたいから、財布を箪笥などで寝かしておきたい」という場合が多々あるかと思います。

しかし、財布を買ったままの状態で保管しておくのは要注意です。

箱に入った状態だと通気性が悪く、湿気が溜まりやすいからです。

新品の財布であっても、箱や布の袋の中ではなく不燃布にいれ、立てて保管すると良いでしょう。

 

⚪︎バッグ

 

使いかけのバッグを長期保管するときのポイントは、保管前のケアと型崩れ防止のための新聞紙や布の挿入です。

保管前には、馬毛ブラシや布を使って埃や汚れを優しく取り除いてください。

そして、型崩れと湿気を防ぐため、バッグの中に柔らかい布やタオル、丸めた新聞紙を入れます。

新聞紙の色移りが気になる場合は、布やタオルに新聞紙をくるむと良いでしょう。

余裕があれば、メンテナンスオイルを使って革を保湿することもOKですが、オイルやクリームを塗りすぎるとカビの原因になるため、ごく少量に抑えておくと安心です。

財布同様、立てて保管するか、持ち手をフックなどにかけて保管するのがポイントです。

 

⚪︎ベルト

 

ベルトは丸めず、フックなどを使って吊るして保管することをお勧めします。

全体を伸ばすことで、正しい形状を維持することができるからです。

一番注意すべきなのは、汗を乾燥させておくことです。

腰回りの汗を吸収したまま放置するとシミやカビの原因になります。

乾燥剤で湿気を取れば金具部分のサビ防止になりますが、くれぐれも使いすぎにはご注意ください。

乾燥剤を使いすぎると革そのものの水分も奪ってしまい型崩れやひび割れの原因になります。

そして乾燥剤などを使うときは必ず革製品から離して使いましょう。

 

⚪︎靴

 

靴は、バッグ同様きちんと汚れを落としてから保管しましょう。

靴の場合のあんこは新聞紙などより、やはりシュートリーを使うことをおすすめします。

収納する場所はシューズボックスで構いませんが、何より湿気がこもらないよう、定期的に換気することが大切です。

防虫剤の扱いにも注意が必要です。

革が変色する原因になるため、防虫剤を靴の中に入れないようにしてください。

 

 

◎カビがついてしまった時の対処法

 

革製品にカビがついてしまった時の応急処置についてお伝えします。

表面にうっすらカビがついてしまっただけでしたら、カビの部分を固く絞った濡れタオルで拭き取って天日干しをします。

紫外線にあてることでカビの繁殖を防ぐことができます。

革が乾いたら保湿用のクリームなどを塗って最後に乾拭きをします。

長時間の天日干しは革を乾燥させすぎてしまい、型くずれの原因になりますので注意してください。

カビが表面に付いている程度ならこれで十分です。

しかしカビは付着して一旦芽を出すと、菌糸というものを伸ばして増殖します。

革の場合、見た目でわかるほどにカビが増殖していたら繊維の中まで入り込んでいる可能性が高いので厄介です。

消毒用のエタノールを使って拭き取ることも可能ですが、変色する危険があるので、専門のお店でメンテナンスしていただく方が安心かもしれません。

 

 

◎まとめ

 

今回は、革に優しい保管方法、特に長期間保管しがちな夏場での注意点をいくつかあげてみました。

どの革製品についてもいえることは、決してビニール袋では保管しないことです。

ビニール素材は通気性が悪くカビの原因になるほか、ビニールの成分によって革が変色する可能性があるからです。

そして、バッグや財布はついつい入っていた箱に戻して積み重ねて保管しがちですが、これも避けた方が良い保管方法です。

通気性とカビ防止、この2点が革製品を長く美しく保つ最善の道ですよ。

ページトップへ