みなさんこんにちは。
Graging Toolsです。
革製品の魅力やお役立ち情報をご紹介しているこのブログ。
今回は、「本革と合成皮革の違い」についてご紹介したいと思います。
最近では本物のレザーと見間違うくらい、精巧な合皮の製品が数多くありますよね。
やっぱり買うならエイジングが楽しめるレザーが好き。
いやいや、メンテナンスフリーの合成皮革が楽、など。
本革、合皮の相性は人それぞれですが、いざ製品をみたとき本革か合皮か迷ったら、注目すべきポイントがあります。
自分に合った革製品を選び抜くためにも、ぜひチェックしてみてください。
本革とは、動物の皮を鞣(なめ)し加工した革のことを指します。
牛や馬、豚、羊といった親しみのあるものから、蛇やトカゲなどのエキゾチックレザーまで全てが革に分類されます。
中でも、銀面があるものを本革と呼びます。
銀面とは、動物の皮が持つ本来の模様を活かして鞣された革の表面のことです。
「銀」を「吟」に置き換えて表現することもあります。
皮を鞣し染色しただけの革は、銀付き革や本染め革とされています。
合成皮革とは、布の上に合成樹脂を塗り、革の風合いをだしたものを指します。
合皮、PUレザー、フェイクレザー、最近ではヴィーガンレザーと表現することがありますね。
ちなみにPUとは、ポリウレタンの略です。
ポリウレタン以外には塩化ビニールを使うものもあります。
本革か、合成皮革かを見極めるポイント1つめは革の断面をみることです。
毛羽立っているように見えるものであれば本革といえます。
なぜなら、合皮の場合は、ほとんどが断面に塗料を厚く塗っているからです。
詳しく断面を確認したい時は、製品の内側などに注目してください。
切りっぱなしの部分をよく見ると、合皮であれば布と合成樹脂との2層に分かれているはずです。
これはかなりの高確率で、本革か合皮かを見分けることのできるポイントです。
その違いははっきりしていて、本革であれば、革独特のにおいを感じることができます。
合成皮革の場合は、無臭あるいは、ビニールのようなにおいのすることがあります。
これも単純な見分けポイントですが、折り曲げてみてシワがあるかどうか確認してみてください。
本革は、自然に折り曲げることができシワができません。
合成皮革は、折り曲げた部分にシワが数本入ることがあります。
その理由は、合皮が布と合成樹脂の2層でできているから。
布と合成樹脂の間が原因でシワができるのです。
また、合皮の場合、すんなり折れるか、硬くて折れないかのどちらかです。
ただし、合皮は布と合成樹脂とが分離してしまうことがあるので、あまり激しく折り曲げないように気をつけてくださいね。
これは少しテクニックが必要な見分け方かもしれませんが、基本的に革は毛が生えている動物の皮からつくられているので、毛穴が存在します。
鞣し加工の処理がされますので、毛穴が見えにくい本革製品もあります。
その場合、明るいライトの下でよく見てください。
すべての本革製品で見つけることは難しいかもしれませんが、合成皮革の場合は、全く毛穴がありません。
基本中の基本ですが、商品の表示は必ず確認してください。
最近は、Webサイトで革製品を購入する機会が増えていると思います。
実際手に取って、上記4つのポイントや表示を確認するのが一番ですが、表示を見ることができない場合はどうするか。
もし本革であれば、「皮革名」と「お手入れ方法」が明記されているかをチェックしてください。
旅行カバンやランドセルなど、バッグの場合、外面積の60%以上が銀付き革の製品は、「皮革名」と「お手入れ方法」を表示するよう、家庭用品品質表示法で定められています。
財布や革小物の場合は、表示されていないこともありますので、店舗に問い合わせてみることをおすすめします。
本革と合成皮革の違い、ご理解いただけましたでしょうか。
最後に、本革製品の中でも特に高品質かどうかを見分けるポイントを3つご紹介したいと思います。
・本革の断面が、塗装ではなく磨き上げられている。
・バッグの持ち手など、力が集中するところが丁寧に処理されている。
・細かい部分や弱い部分は手縫いされている。
品質のよい本革製品は、細部にとてもこだわりをもって作られているものが多いので、ぜひ表面だけでなく細かい部分もチェック項目にいれてみてくださいね。
webサイトなどで購入する際も、お問い合わせなどを活用してお店に色々と聞いてみましょう。
優良店舗ならきっと気持ちの良い受け答えをしてくださると思いますよ。