みなさま、夏らしい日々が続いていますが、いかがお過ごしでしょうか。
Graging Toolsです。
最近では、マスクの着用も任意になり落ち着いてきているのかなという雰囲気の新型感染症。
そんな新型感染症は、わたしたちの日常を大きく変えましたよね。
先述しましたマスク着用以外では、アルコール消毒が日常化するなんて誰も考えられなかったでしょう。
今回は、新型感染症でアルコール消毒が日常化したことによって生まれた革製品のトラブルについて紹介していきたいと思います。
*****目次
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実は、革製品にアルコールが付着してしまうと、さまざまなトラブルが引き起こされる可能性があるのです。
では、アルコールが付着することで、どのようなトラブルが引き起こされるのか説明していきます。
革にアルコールが付着して中まで浸透してしまうと、「塗装を溶かす」「染料を変質させてしまう」というリスクが出てきます。
革に付着し浸透したアルコールが揮発する際に、革に含まれた染料が油分とともに蒸発して色落ちしてしまいます。
基本的に革の表面には色落ち防止のためのコーティングがされています。
このコーティングの多くは、アルコールに弱く付着することで落ちてしまい劣化が早まってしまうのです。
アルコールが付着して濡れた部分の革は、ふやけてやわらかくなってしまい、そのまま形が戻らない状態で乾燥してしまうと表面に凹凸ができる可能性があります。
アルコールには油分を取り除く効果があるため、革に付着し必要な油分がなくなると乾燥が早くなりひび割れが発生しやすくなります。
革にアルコールが付着して数時間放置してしまった場合、表面にシミが残ってしまいます。
愛用の革製品にシミが発生してしまったなんて考えたくもないですよね。
そんな最悪のケースに見舞われてしまった場合の対処法をここから紹介していきます。
革にシミが残っているのを発見したら、すぐにケアクリームを塗りたくなってしまうことでしょう。
しかし、焦らないで。
ケアクリームを塗ると逆にシミを悪化させてしまいます。
シミが発生している状態で上からケアクリームを重ねると、革にしみ込んだアルコール成分が革の中に閉じ込められてしまうので要注意です。
アルコール付着により革の表面にシミが残ってしまったときは、水で濡らすことをおすすめします。
霧吹きなどで濡らした布で革の表面を軽く擦っていきます。
その際、水分が足りないと感じるところは、少しずつ付ける量を増やして調整していきましょう。
全体的に水を付けることができたら、風通しの良い場所で乾燥させます。
これで革の中のアルコール成分が水分といっしょに蒸発し、シミが目立たなくなるという仕組みです。(シミや色落ちが無くなる訳でなく、程度が少し良くなる場合もあると思ってください。)
革の種類によって効果は違ってきますが、覚えておいてほしい対処法です。
「革にアルコールが厳禁だということは理解できたけど、じゃあどうして除菌をすればいい?」と疑問がでてくると思います。
革製品の除菌には、3つの方法があります。
それは…
この3つ方法を用いれば、革製品を除菌できるため安心して使い続けることができるでしょう。
いかがでしたでしょうか?
今回は、革にアルコールが良くない理由と色落ちやシミなどのトラブルが発生した場合の対処法について紹介させていただきました。
新型感染症が新たに運んできたといっても過言ではないアルコールの付着によるトラブル。
それによりお気に入りの革製品を台無しにされてはたまりませんよね。
愛用品を少しでも長く安全に使用してもらうためにも、今回紹介した対処法を覚えておいてください。
くれぐれも、入店などの際には手についたアルコールをよく乾かしてから革製品をご使用ください。
この記事が少しでもお役に立てば幸いです。
それでは、また。